以前「カエルっ腹と飲みっぷり」の記事でかえるっ腹について書きましたが
かえる腹は、飲みっぷり以外にも影響があります。
タイトルにしてしまったので、みなさんもうお分かりだと思います( ̄▽ ̄;)
そうです、
でべそ
です。
生まれたばかりの赤ちゃんのでべそは
医学的には「臍ヘルニア」といいます
身体の中の一部が、あるべき場所から出てきてしまった状態を「ヘルニア」と言います。
つまり、臍ヘルニアとは、お腹に収まっているべきおへそがはみ出ていることをいい、
その状態を俗に「でべそ」と呼ぶのです。
でべそというと、ちょっと笑ってしまったり、「かわいい」なんて思うかもしれませんが
笑っていられるくらいならよし、重症になると見た目がかなりグロくなるので
親御さんの焦りは段違いです。
臨床的によくみられる状態としては、
1、腹直筋(いわゆる腹筋)が真ん中できちんとくっついておらずその隙間からおへそがはみ出してくる
2、泣くとめっちゃ出てくる
です。
泣いていなければ出ないこともありますが、泣いて出る時点ででべそか、またはでべそ予備軍です。
ちなみに、へその緒がまだついている時や、へその緒が取れたばかりの時は一時的にでべそに見えることがありますが、
数日~1か月で収まればでべそではありません。
ただ、近年の傾向として、母体が妊娠中に腹直筋離開(おへその上下に溝がある状態)がある方が
赤ちゃんのでべそ率が高いという感覚はあります。
腹筋が弱く、妊娠中で立つとお腹が前にどーんと出てしまう方は要注意ですね
そういう方は、それから腹筋などの筋トレをしても到底間に合いませんので
いわゆるさらしの腹帯で補助することをおススメしています。
腹帯も、簡単に装着できる市販品よりも、ただのさらしの方が効果的でメリットが多いので、当院ではさらしが一押しです。
実際に使ってみると、みなさん体感されておられます。
気になる方は当院で声をかけていただくか、
過去に学ばせていただいた吉田敦子先生の著書「べびいケアの本」をお読みいただくとイラスト付きで解説されています。
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ちょっと話がそれましたね。
赤ちゃんのでべその基本的な治療としてはおへその出ているところに綿を丸めたものなどを漬物石のようにおいて固定する、
というのが一般的です。
ただし、これをしても平気で飛び出てしまう子がいます。
特徴としては
・反りかえりが強い
・かえるっ腹
・お腹が張っている
・おむつ替えの時に脚が突っ張ってやりにくい
・授乳時間があかずに欲しがる割に、あまり飲まない・・・を繰り返す
・小さな物音でもびくっとする
というのがよく見られます。
「カエルっ腹と飲みっぷり」の時に書いていますが、お腹の張り具合と飲みっぷりは関連があります。
そして、でべそのケアをしてもあまり効果が芳しくない場合にも、ちゃんと理由があります。
お腹が張っている(かえるっ腹)というのは、内側から押し出す力が強いということです。
内側からものすごい力で押し出されているものを、外から軽く抑えたところで抑えきれるはずがないですよね?
まずは内側から押し出す力をどうにかすることが先決です。
重症の場合を除くと、体の緊張状態を改善してあげるとウソのようにでべそが落ち着いてきます。
ただ、伸びた皮膚やおへそ周りの隙間はすぐには戻らないので、
時間をかけたり、それまでやっていたケア方法を継続する必要があることは珍しくありません。
目立つところに目が行きがちですが、
全体的に見てあげるように心がけると、今まで見えなかったことが見えるようになります。
今回はでべそ側からフォーカスしてみましたが
その原因や悪化させる要因は体の緊張だとわかると
もっと違うものに気づけるようになるのではないかと思います。