洋ナシ体型と内臓下垂

内臓

体重の話から間が空いてしまいました。

本日は体型のお話です。

上半身が痩せているのに下半身が謎に太い体型の女性が増えてきました。

私が新人助産師だった約20年前は、いわゆる「産後太り」と言われていた体型です。

でも、一度も妊娠出産したこともないのに、産後太りのような体型になる方がだんだんと増えていき、

私自身も「下半身太り」という言葉を選ぶようになっていきました。

そして、ここ最近患者様から

「私、洋ナシ体型なんです」

とよく言われるようになりました。

調べてみると、まさに産後太り、下半身太りの体型のことを指すとのこと。

時代の変化と共に、名称も移り変わっていくんだなとしみじみしましたが

呼び方が変わっても、今ある体の状態が変わるわけではなく

かわいい呼び方にしてみても体型に対するコンプレックスがなくなるわけでもありません

みなさん、一度は洋ナシ体型をなんとかしようと筋トレなど試みているようですが

あまり効果がないまま、断念する方もおられれば、

効果はないけれどいつかは変わるかもという気持ちで

なんとなくトレーニングを継続しておられる方もいらっしゃいます。

下腹部や下半身の筋肉を鍛えれば変わるとお考えの方が多いと感じますが

実は、

そのほとんどに内臓下垂が深く関わっています。

内臓下垂、先月の早産の話でも出てきましたね。

簡単に言うと内臓が重力に負けて足方向に下がっていることです。

「胃下垂」が一般的に浸透していますが、胃以外の内臓も下がります。

内臓が入っているスペースには限りがありますので、

胃が下がれば、胃より下に位置する内臓は一緒に押し下げられることになります。

そもそも産後太りとは、

妊娠出産のときに赤ちゃんを通すために開いた骨盤が元に戻らないことが主な原因です。

骨盤が開いたことでできる余分な隙間に脂肪がついてお尻が大きくなったり

開いた骨盤では内臓を支える力を使えずに骨盤内に内臓が重力にまかせて落ちてきて、

中身がつまった状態の骨盤がより内側から押し広げられたりします。

このような状態になると内臓がすし詰めのようになって

血液が流れにくく、

働きが悪くなったり、

代謝が悪くなったりして、

余計に脂肪が落ちにくくなります

内臓が正しい位置に戻ると、内側から骨盤を押し広げようとしていた力がなくなり、

お尻周りが締まります。

また、内臓が整理整頓されると無駄なスペースがいらなくなるため、

ポッコリ下腹部がすっきりとへこみ、「くびれ」が出やすくなります。

内臓の働きがよくなることで余分な脂肪も燃焼しやすくなります。

体型を考えると、どうしても表面の方をどうにかしようと思ってしまいがちですが、

体には「中身」がつまっていますので

クッションの綿がつぶれると形が歪むように

内臓がつぶれたり歪んだりしても

体型のラインが歪むということを知っていると、ボディメイクにも役立ちます。

健康になることと、ボディラインを整えることは、突き詰めていくと同じだということですね。

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