「お座りできる」と「座らせれば座れる」は違う

赤ちゃん・発達

今日は赤ちゃんの発達の話題です。

「お座り」関係でママが思い違いをされて、

結果赤ちゃんの体がうまく使えない状態になるケースが多いので、

そこに焦点を当てたいと思います。

そもそもお座りには段階があります。

・大人が座らせれば手をついて座れる(6か月頃)

・大人が座らせれば一人で座れる(7~8か月頃) お座りから腹ばいになれる

・自分で体勢を変えて座れる(8~10か月頃) 体をひねって尻をつく、体をひねって手をつく

という流れです。

「大人が座らせれば座れる」というのは「セット座位」といい、

自力でお座りとは少し違います。

多くのママはお座りには練習が必要だと勘違いされていて、

セット座位ができると我が子はお座りができたと思い込んでしまいます。

「うちの子お座りができます」とおっしゃられるママのほとんどが

セット座位のみで、自力でお座りにはなれない状態でそう認識しています。

「自分でお座りになったりはいはいに戻ったりできますか?

と質問して初めて

「それはできません」

とのお返事があり

「正式にお座りができるっていうのはね・・・」

という会話がスタートします。

セット座位だと目線が高くなるため、赤ちゃんはおとなしくしていてくれることが多く、

ママも楽なのでセット座位で過ごすことが多くなりがちです。

また、自力で体勢を変えられないので、

ママが体勢を戻してくれるまでずっと同じ格好ですごします。

自分で姿勢を変えてお座りできるという状態が、

無理なくお座りの姿勢をキープできる条件になります。

 
5~6か月の月齢が若い段階で座っていればおとなしいからと言って、

セット座位を長時間していると、

無理な姿勢を続けることになるので、体に負担となり

背中の緊張が起きたり、

首が体にめり込んだような形になったりします。

上体がかたまり、肩や腕がうまく動かせないと、

腹ばい姿勢がうまくできない、はいはいができない、

セット座位はできるのに自力でお座りはできない、

といった問題が起きてくるケースを見かけます。

自分で姿勢を変えて、座ったり、はいはいしたり、寝返りしたりできるようになれば、

本人の好きな姿勢で長い時間すごしても問題ありません。

赤ちゃんの発達は親が練習させて身に着けさせるものではなく、

赤ちゃんが生活の中で遊びの中で経験値を上げて自らつかみ取っていくものです。

 
お座りに限った話ではありませんが、

なんでもかんでも先回りしてやろうとしても、

体の準備ができていないうちの無理な練習は負担になってしまいます。

 
体の準備が整うのを「待つ」こと、

我が子が自分でスキルを身に着けていくのを「見守る」ことの大切さに

少しでも目を向けていただければと思います。

タイトルとURLをコピーしました