赤ちゃんの発達に伴うお悩みで、「左右差」が気になるというご相談があります。
発達の各時期で起こり得ることなので、生まれてすぐから気になりだすこともあれば
はいはいが始まってからや、歩き始めてから左右差が・・・ということもあります。
よく聞かれる左右差をおおまかに分けて書き出していくと
<生まれてすぐ~4か月くらい>
向き癖、頭の変形、片側しか指しゃぶりしない
<5か月~7か月くらい>
寝返りを片側しかしない
<6か月~10か月くらい>
はいはいの左右差(片側しかこがない、片足だけ昆虫のように外に出てしまうなど)
<11か月~1歳半くらい>
立った時、歩く時の左右差(両足がつかない、びっこの歩き方など)
くらいでしょうか。
かなりおおまかなのでもちろん誤差・個人差あります。
他に、歩けるようになった後でいつも同じ側の足がひっかかって転ぶとか
まっすぐ歩けずにどちらかに寄っていってしまう、などもあります。
ここまで書き出してきた内容、大人になっても「あるかも・・・」と身に覚えがある方もいらっしゃるかもしれません。
そう、成長過程で軌道修正ができないままでいると、赤ちゃんの時の左右差、クセは大人になってからも残ることが普通にあります。
私自身もたくさんあるので、ひとつひとつ見つけては理由を探すマニアックな遊びにはまっていた時期があります。いや・・・今もそうかもしれませんけど。
挙げればたくさんある左右差問題ですが
途中まで左右差なくうまく発達が進んできた子が、急に左右差が出てしまいママが心配する、ということがあります。
2月にそういう方が数人続きまして、しかもママが知っていれば回避できることがほとんどなので今回はこれをテーマに書こうと思った次第です。
前置きが長かったですね、はい。
生まれてから今まで大きな左右差がなく、はいはいも両側うまくできていたのに
途中からはいはいが片側しかしなくなることがあります。
片腕でこいで片足で蹴って、反対の腕は胸の下にもぐったまま、足は引きずるようなカタチになります。
両側できるのを確認できないまま初めから片こぎになることもあります。その場合はもっと前から何かしらの理由が隠れていることが多いのでここでは触れません。
一度はきれいなはいはいを披露していた我が子が、急に左右差のある変なはいはいに変わった!という時。
特にハイハイができるようになるまではだっこは横抱きをがんばっていた場合。
いろいろな事情でほとんどのママがたて抱きに移行する時期となります。
横抱きの時はいろいろ気にしているのですが、たて抱きになったとたんになぜか自分の抱きやすさが優先順位のトップになってしまい、
子の姿勢には意識が向きにくくなります。
私が見ていても、あれだけ丁寧にやっていたのにどうした?と思うほど、ぶっちゃけ抱っこが雑に変わっていることもあります。
そういうとき、その抱っこの全貌を確認してみると
ママが心配しているはいはいの左右差そのまんまのカタチになっているという・・・
多いのは、片方の足は曲がっていて、もう片方は伸びている状態です。
はいはいができて、つかまり立ちができるくらいの時期はまだ腰がすわっていません。
腰がすわっていないとはどういうことかと言うと
地に足がついていない状態で足がぶらーんと床方向にぶらさがると、足の重さを腰で支えられない状態です。
なので、たて抱きで片足が伸びた状態でいると、抵抗できないので伸びた状態でかたまってしまい、膝を曲げて体にひきつけるということがしにくくなり
結果として地面に着地した際に曲げられない側の足では地を蹴れないので、反対側の片側だけで地を蹴る、という状態になります。
あ、ちなみに両足伸びた状態でたて抱きしていると、両側膝を曲げてひきつけることができないので、はいはいせずに立ってしまう事件につながりやすくなります。
腰がすわっていないうちに左右差のある抱っこを続けていると、赤ちゃん整体で左右差をなくしてもまた左右差ができてしまいます。
何か思い当たる節のある方は
まず自分が抱っこした姿を全身鏡で確認してみてください。
赤ちゃんの膝が両方曲がっている状態が理想なので、お尻自体を支えるというより膝の裏を支えるような感じにしてみてください。
腰がすわって伝い歩きができるくらいになると、お尻だけ支えて足がぶら下がっても抵抗できるようになりますので、それまでの間だけでも気を付ければだいぶ違います。
ご自身の抱っこを確認したいという方はご来院の際にお声がけください。