助産師業で、久しぶりに新生児係をしました(要は赤ちゃんのお世話係)。
お風呂に入れたり、検温したり、ミルクをあげたり、します。
なぜか私が新生児係をすると、手がかかるというか、ちょっとめんどくさい子によく当たります。
ある意味開き直って、私に当たりたいに違いない、とポジティブシンキングになろうとしています。
単に私が当たりやすいだけだと思いますけど、一応。
いつものことですが、入院中の赤ちゃんはみんなだいたいツッコミどころ満載です。
立場上、勤務中は大きな声では言えませんけど。
まず、体が緊張してかたい子がほとんど・・・ですが、医療機関として命に別状のないこと、障害とならないものはあまり問題視されません。
体の緊張のせいで口が開きにくく、母乳を吸うのが苦手な子、
緊張してお腹がパツパツに張って苦しくて吐いてしまう子、緊張で血の巡りが悪くなってあまり素敵な肌の色にならない子・・・などなど
こっそり治療するとすっと良くなる子もいっぱいいます。
また、ママのお腹の中での影響で、生まれたばかりなのに頭の形が歪んでいる子や、下半身の関節がなんだか不自然?な子も・・・
妊娠中のママの体の状態や、どんな形で子宮の中に入っていたのかが赤ちゃんに影響していることがよくあります。
赤ちゃんを見れば、なんとなく妊娠中のママの姿勢や、お腹の形が想像できてしまう時もあります。
「育児はどの段階からスタートしているか?」と昔きかれてとても悩んだ記憶があります。
答えにはだいぶ個人差があります。
妊娠を考えたとき、妊娠がわかった時、安定期に入った時、胎動を感じた時、赤ちゃんが誕生した時・・・
いろいろと考え方があるとは思いますが、赤ちゃんは外の世界に出てくる前から、ママの影響をがっつり受けます。
それは胎児にとって、ママの体は世界そのものだからです。
妊娠中の自分の心身を整えることも育児であると、私は思っています。
とすると、良い影響は最大に、悪い影響は最小にしたいですよね。
「もう生まれちゃったし」という方も、生まれてからでも治療をすれば変化を起こせます。
よくない流れは早めに断ち切ることが理想です。
生活習慣病やガンの話題で、早期発見・早期治療という言葉を聞く機会があるかもしれませんが
育児も、赤ちゃんの体も同じです。
問題が起きにくくなるように予防する。予防しきれなかったら早めに対処する。
対処の仕方はいろいろあると思いますが、「体を整えること」が対処のひとつになることはあまり知られていません。
もっと選択肢として認識されて、生後何か月も経ってから困って途方に暮れる、なんてことが減ってほしいな~と思います。