「知らない」が赤ちゃんの絶壁をつくり、そして悪化させる

前回、
赤ちゃんの絶壁は
1回作ってしまうと、戻すのに倍以上の時間を労力を必要とする
ということをちらっと書きました。

理由はいくつかあります。

まず、骨そのものの変形であること。

うまく収納しきれなかった分がはみ出している下半身太りなどとは違い、
外枠であり入れものでもある頭蓋骨の骨そのものが変形して凹んでしまっていると
並べたり、整理整頓しても簡単には変わりません。

パーツ(部品)そのものが変形していたら、それを修理するのは至難の業です。
もちろん、その部品を交換することもできません。

一度折り目をつけてしまった折り紙の折り目は目立たなくすることはできても、
完全に消すことはできません。

そのことを失念してはいけないのです。

ママの努力の度合いと方向がうまくかみ合えば、嘘みたいにキレイな頭になることも事実です。

でもそれは、「なおった」とか「元に戻った」のではなく、
変形がさらに変形してその形に「なった」のです。

それから、力がかかる方向が一方通行であること。

頭蓋骨に限らず、凹んだものを戻そうとしたら一番簡単なのは反対側から力を加えることだと思います。

でも、赤ちゃんの後頭部が凹んだからと言って反対側のおでこを力任せにつぶしても
間に脳など中身が入っているため、
思ったように力はかからず、骨は動きません。

その前に、虐待もいいところな乱暴な方法ですね。

生きている体は粘土や金属の細工ではありません。
あっちを押したらこっちが出てくる、というほど単純なつくりでもありません。

頭の変形の原因のほとんどが向き癖によるものであるため、

なおすなおさないの前に、

まずは凹んでいる場所にそれ以上力がかからないようにして、悪化を防ぐのが第一です。

そして、赤ちゃんの顔の向きを反対にできないこと。

多分これが一番の問題です。

片側ばかりを向いてしまい頭がへこんできたことに気づいているのに、

ママはどうにもできない。

そういう声はよく聞きます。

体の緊張や反り返りがひどくてできない場合もありますし
赤ちゃんの体の基本を知らないためにできない場合もあります。

いずれにせよ、どうにかしたいと思っていてもどうにもならず
指をくわえて見ているしかできないといった状況です。

変形してしまったものを、元の形に近づけるには、最低で変形にかかった時間と同じだけ、
通常は変形にかかった時間の倍以上を必要とすることがほとんどです。

そして、赤ちゃんの頭の絶壁は
早ければ、お腹の中でもうできていて、

生まれた瞬間に既にある子もいますし

よほど上手に新生児室で管理してくれる施設でなければ
程度の差はあっても一晩あれば向き癖や絶壁のきっかけはできています

残念ながら、分娩施設で向き癖防止の管理はしてくれません。
さがせば素敵な施設はあるのかもしれませんが、私の生活圏内の施設でそのようなところはありません。
(ご存じの方があればぜひ教えてください<(_ _)>)

というわけで、退院の頃には大抵後頭部が凹んでいます(程度の差はあります)。

施設は気にしてくれない。
退院時にはもう頭は変形している。

これが私がずっと見ている現状です。

何が言いたいかというと

ママがどうにかするしかない

ということです。

とにかく頭をへこませないようにする
もしくは
ちょびっとへこんだけど、これ以上へこまないようにする

これが大事です。

そのためには
産前から対処法を知っておかなければいけません。

冗談じゃなく、産後は頭が働かなくなります

産んだ後のことは産んでから考えよう、なんて思っていると

ただでさえ生理的にぼーっとしやすい産後に
赤ちゃんのお世話と夜中の育児で睡眠不足と相まって
ボーっとしている間に、いろいろ悪化していきます。

4=5か月後にようやく自分を取り戻して、冷静に観察してみたらわが子の頭が絶壁だった!!
というのは、珍しくも何ともありません。

無知が状況を悪化させます。

もう産んじゃったよという人も、これから産むよという人も
知ったとき、気づいたときにどれくらいの反応速度で行動に移せるかで、その後がガラッと変わります。

知らなかったことは仕方のないことかもしれませんが、
知ろうとしなかったことは、反省した方がいいです。←これ本当。

偉そうに聞こえるかもしれませんが、
私も自分の育児に反省ばかりです

反省して、次は起こらないように、大事にならないように、いろんなことを知ろうとしているだけです。
皆さんよりも先にいっぱい失敗しているから、老婆心でアドバイスさせていただいています<(_ _)>

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