お産の話 痛いから反るけど、反るともっと痛い

出産

出産のとき、分娩台で最後に赤ちゃんの頭が出てくる際に
産婦さんにはがんばっていきんでもらうことが多いです。
いきむとロケット発射のように飛び出してしまいそうなときは逆にいきまないようにしますが・・・

この時、赤ちゃんが出てきやすいルートがあって、それに沿った形でいきむと赤ちゃんが出てきやすいです。
いわゆる分娩台のお産だと、腰はベッドに押し付けてお尻の穴は天井を向くようなイメージです。

しかし、けっこうな割合でこのいきむ場面で「いたーい!」という声と共に腰が反ってしまい、全身がのけぞってしまう方がおられます。
反ってしまうと産道のトンネルが出やすい向きにならないのでいきんでも進行しにくく、なんなら反るともっと痛いし場合によっては赤ちゃんが苦しいサインが出たりします。
赤ちゃんは出たいのに出られないし、道は狭いしなので、それはそう、な話です。

一生懸命ベッドに腰を押し付けて、とか、膝を自分で抱え込んで、とかなんとかその形になるようにあの手この手のお声がけをしてみたものですが
今なら思う。
根性論ではどうしようもないことも多分にあったなと。

そもそも声掛けしてそうなれるくらいなら、お産が進む(出す)方が楽なので体は楽な方を選ぶはずなのです。
なれないということは、体の方になりたくてもそうなれない理由があるんだなーと。
現場にいた頃もわかったような気でいましたが、現場から離れた今の方がさらにそう思います。

背骨の腰部分である腰椎は、出産の際赤ちゃんが出てくるときのガイドレールの役割をします。
それは平面的なものではなく、立体的な方向をフォローします。
細かいことを言えば、腰椎何番の骨が前後、左右、ねじれとか決まっているらしいですがそこはわかったところでどうしようもないので省きます。
ただ、腰椎部分が進行方向をガイドしてくれるというのなら、それが見当違いな方を向いていたり定位置からずれていたら、おかしな方向に誘導される可能性がある、ということです。

で、腰が反ると本来の方向に誘導されにくいので、産婦さんの頑張りの割に成果が出にくかったりします。
一生懸命いきんでも、出口に向かって進めなければずっと出られません。
それこそママの恥骨に赤ちゃんの頭が頭突きしてしまい、ママは激痛、赤ちゃんはがんばっても進めないとか、
場合によってはお産が進まなくなる分娩停止状態で吸引分娩や帝王切開に切り替わる可能性もあります。

脅かしたいわけではありませんが、現場にいた時、そういうケースは別に珍しくありませんでしたし、私自身も自分のお産でそうなった自覚があります。骨盤悪い自覚もありましたので、どうにか下から産めただけでも上出来だとも思います。

少なくとも、最後にいきむときにのけぞってしまわないように気をつけるのでしたら、体育座り的な座り方か、仰向けに寝転がって脚は開いても膝を抱え込めるかどうかを確認することをお勧めします。
そもそも痛くない状態で腰の部分を丸めることができなければ、陣痛に耐えているある種の極限状態でできる可能性は限りなく低くなるからです。

タイヤをもって後ろ方向にごろごろ転がって遊ぶパンダのように、転がっても勢いを殺さず元の位置に戻れるとベストですが、実はこれ私もかなり調子が良いときでもできなかったりします・・・


背骨がしなやかでないと、サイコロを転がしたようにがったん、ばったんと勢いが失われて起き上がれません。
実際は別に起き上がれなくても全然OKで、腰のあたりだけでもころころ転がれるくらいのしなやかさがあると素敵です。
つらくない位程度に日々ころころしているとけっこう状態が変わります。
ちなみに足首やくるぶし周りを温めると腰回りが緩みやすいです。安産や冷え取りのツボともいわれていますね。
一見「???」なセルフケアですが、実際腰周りが緩めば腰が楽になりますし、出産のときもお産が進みやすくなるので、期間限定でもやって損のないものだと思います。

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