お尻を支え(持ち上げ)たらのけぞるのは物理法則

横抱きをすると反り返ってしまうのでうちの子は横抱きが嫌いみたいです。
と言われるのはよくあることですが、実際に確認してみると別に横抱きが嫌いなわけではなかった!
とわかることが割と多くあります。

本当に体がぴんぴんに緊張していて、横抱っこが落ち着かない子ももちろんいますが
抱っこする人の支え方の問題でのけぞってしまい、両者落ち着かなくなっているケースも相当数います。

赤ちゃん、特に生まれてあまり時間が経っていない時期は、体のあらゆる場所を自力で支えることができないので、お世話する人は頭から足まで全体を支えてあげる必要があります。

首すわり前の赤ちゃんは頭を支えて、と言われるのは時期的に自分の力で頭をキープできないからというのは割とご存知の方が多いですが、それでも頭ではなく首だけを支えてしまい、「てこの原理」で首頭がそりかえっている姿をよく見かけます。


割と有名な話でもこんな様子なので頭以外の支え方にまで考えが及ばないのはある意味仕方ないのかもしれません。

お尻に手をそえているだけならまだいいのですが、一生懸命赤ちゃんのお尻を支えようとしてお尻を持ち上げる形になり、物理法則で赤ちゃんがのけぞって頭(首)を支えている反対側の腕に実際の頭の重さ以上の力がかかり、それに抵抗し続けることで腕や肩がバリバリになってつらい
という状況にはよく出会います。

もし自分が抱き上げられたり寝た状態で移動されることを想像したとき、お相手の方が自分のお尻をダイレクトに支えて持ち上げようとしたら
大人でもある程度体全体がのけぞります。

そもそもお尻を触られているわけですから実際に経験してみればわかりますが、お尻を触られてぐいっと持ち上げられたら普通に不快です。(仰向けに寝てお尻の下に枕などを入れて両足を伸ばしてみれば一人で似た状況を再現可能です)
寝た状態でお尻だけを持ちあげられたら体がのけぞって上半身が緊張するし、頭の脳天が床に刺さるような感じになります。
この姿勢で落ち着く~となる方はあまりいないのではないでしょうか。

単純にお尻を触られる不快とお尻に圧力がかかる不快と、のけぞった姿勢でい続ける不快が合わさることになりますので、まあ、やはり快適とは考えにくいですね。
特に赤ちゃんは不快だと落ち着きませんので、その落ち着かなさが横抱きが嫌いと判断されるのかもしれません。

でも、でもですよ。
そのお互いにいいことがなさそうなことを、なぜか赤ちゃんの抱っこではやってるんですよね。
場合によっては幼児でもたて抱きでめっちゃ力技でお尻を押し上げて抱っこしているのを見かけることがあります。
おそらく落とさないようにしようと頑張った結果、一番つかみやすい場所がお尻で、落とさないようという意識が働くので謎に持ち上がってしまい、結果不快だわのけぞるわで赤ちゃんも居心地がイマイチで落ち着かなかったり、抱っこしている人もお尻を支える手も頭を支える手もやたらと負荷がかかって余計に抱っこが疲れる・・・という構図です。

そりかえらせたいのでしたらそれでいいのですが、自分も赤ちゃんも余計な力を使わないでいいようにするなら、支えるのはお尻ではなく膝の裏です。
そしてお尻が沈んでいればのけぞることはなく、のけぞらなければ脱力しやすくなりますので、抱っこする人の頭側を支えている腕にも余計な負荷がかかりにくくなります。
お姫様抱っこをイメージしてもらえるといいかと。


ただし、赤ちゃんは相手の首に腕を回すことはできませんので、代わりに抱っこする人が首と頭もしっかり支えてあげるとそれっぽくなると思います。

意図せず自ら抱っこを過酷なものにしてしまっていることは意外と多くあります。
教わったやり方をただ再現しようとすると大事なポイントが抜けてしまい「見た目は似てるのに全然違う」抱っこになってしまいます。
単純な物理法則や、自分が逆の立場だったら不快じゃないかどうかに少しだけ意識を向けてみると、もっと楽な抱っこの仕方が見つけられると思います。

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