出すに出せない子供たち

子ども

何かが出ているとケチがつく世の中だなあ、と10年くらいまえから感じています。
上の子の時は言われなかったようなことを下の子の時は園から言われたりしているので
ちょうど過渡期だったのかもしれません。

鼻水と下痢系は園関係ではよく指摘されているように感じます。

便秘で体に溜め込むくらいなら出しちゃった方が全然いいし
あったかいうどん食べただけでも鼻水くらいでるでしょ?とツッコミたくなりますが…

おしっこやうんちが出ないのはよくないと知っているはずなのに、それ以外のものが出ているのは出ている方が悪いと感じてしまうのはどうしてなんでしょう?

汗は老廃物の排泄と体温調節
くしゃみや鼻水は鼻粘膜の異物を外に出そうとする動き
咳は肺や気管の異物を外に出そうとする動き
目やにや涙も目の粘膜の保護や異物の除去のために出ています

ここで大切なのは出ていることを単純に「悪」と決めつけるのではなく
なぜ出ているのか、に目を向けることです。
必要だから出ているのです。
人の体はわざわざ必要のないことに労力を使いません。
不快症状を伴うことになっても体の中に溜め込む方が嫌だから出しているとは考えられませんか?

今の時期、汗をかいていると(特に赤ちゃん)は「暑がっている」と勝手に判断されて寒いくらいの空調にさらされ、結果冷え切って別の問題を起こしていることが多いです。
別の問題についてはここでは触れませんが
汗をかいて自分で体温を調節しているだけのことが、謎に問題視されます。

一生空調の効いた部屋から出ないという人は多分いないと思いますので
大事な体温調節システムである発汗という現象を大人の手で抑えてしまうことは
熱中症リスクが高まっている今の環境下で対抗手段をはじめから一つ減らしてしまうようなものです。

別に汗をかかせるために灼熱地獄に耐えさせろと言っているのではなく
部屋を冷やすにしても一滴も汗をかかないほどまで下げずに普通にしていてもじんわり汗をかくとか、暴れたら汗をかく程度にして、とにかく全身に汗をかくという体験はしておいた方が良いと思います。

汗をかけなくて熱がこもってしまう子をいままでもよく見ていますが、汗をかいたことがないまま過ごしている子と、全身汗をかいたことがあった上で空調で汗をかかないで過ごしている子では、有事の際(おおげさですが)の抵抗力に大きな違いが出ます。
なんでもそうですが、やったことがなくてできないのとやれるけどやっていないのは全然意味が違うのです。

こどもは体温が高く、活動量も多いので大人よりも汗をかきやすいですが
こどもは汗をかく生き物です
こどもにとって汗をかくことは当たり前の現象で、汗を気にするより自分の興味・やりたいことに集中していることの方が多いです。
「汗をかいてかわいそう」と思っているのは大人の問題で、本人が気にしていないことでも勝手にかわいそうにしてしまっていたりします。
まあ、洗濯物が増えるのが嫌というママの気持ちはわかっているつもりです…

「出す」という当たり前でとてもとても大切な体の機能を、必要な時に当たり前に使えるようにしておく方が、生きる力がつくと個人的には感じます。
出るものはじゃんじゃん出しましょう(笑)

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