先日下の子の箸の持ち方が、雰囲気的には普通なのに、よく見るとなんか違和感?ということに気づき
その持ち方がとても手が疲れる&ものを落としやすいために上の子と二人がかりでちゃんとした(=手が疲れにくい&ものをしっかりもてる)持ち方になるようにフォローする、ということがありまして
そういえば昔すごい人を見たなあ、と思い出しました。
20年位前、池袋の大戸屋でランチをしたとき、
カウンター席で隣に座っていたキレイで若いお姉さんが冷やし中華を食べていました。
そのお姉さんのお箸の持ち方・使い方が自分の常識からあまりにもかけ離れていたため、私はかなりの勢いで二度見してしまいました。
いや、まあその後もチラチラ見まくったので、もはや何度見なのかは定かではありません( ̄▽ ̄;)
人間びっくりするとネタじゃなく本当に二度見するんだなあ、と初めて実感したのはこの時でした。
ちなみに自分が何を食べたのかは覚えていません。
多分、どうやってその持ち方で食べ物をつかめるのか?とか食事しながらぐるぐる検証していたために記憶に残っていないのだろうと思います。
そのお姉さんの箸の持ち方を再現すると、こうです↓
普通に箸を使える人にとっては、むしろ難しいと思います。
が、その人にとっては多分それが最善なのでしょう。
よくそれでご飯ものならまだしも麺類を器用に食べるなあ、と軽く感動までしました。
でも、当時から体のことは少しだけ勉強していましたので
箸を持って使うための動きを経験・獲得することができないままに成長し、なんとか箸を使うという目的を達成するためにはその持ち方にするしかなかった
ということはわかりました。
細かいところは省きますが、肩・肘・手首の動きがうまく連動しないと肘から先をかえす、という動きが制限されます。
この動きを回内・回外というのですが
これができないとはしが使いにくいです。
手のひらを天井に向けてお茶碗を持てず、向こう側の上ををつかむ。
スプーンやフォークを順手でにぎる(時期によって赤ちゃんがそういう持ち方しますね)
えんぴつもちができない
などが見られます。
前述しましたが、本人にとってはそれが当たり前でそうするしかないので
違和感を覚えてなんとかしようとするのは親御さんなど、本人以外の人が主になります。
回外・回外などの動きは生まれてからあんよができるまでの発達の中で獲得していくのですが
必要な動きの経験がないと、次の動きを習得するための準備ができていないということなので
どれだけ説明しても、どれだけしかりつけてもできるようにはなりません。
こういう時、良くも悪くも
いったいどこで何につまづくとこうなるのか?を追求したくなります。
うまくそこまで巻き戻って障害を除くことができると、多方面に渡って動きが修正されることが多く、
静止状態の体のつながりだけでなく、動きのつながりがとてもよく見えます。
根性やしかりつけでうまくいかない動きはもっと前の時代から影響されている可能性が高く、
それを紐解いていくと解決の糸口が見つかるかもしれません。