おかげさまでご来院いただく方が増えまして、最近産院に行く回数が減っていますが
久しぶりに出産を担当することができました。
昨年後半に新しく学んだことを活かして、体を整えつつ存分にかかわらせていただいたので
付き添われていたご主人には「変な助産師にあたってしまった」と思われたかもしれません(^^;
その方は無事私の勤務時間内に出産されましたが
お産中ずっと
もっと早く出会っていたら、もっとスムーズに生まれたかな~
と思っていました。
産婦人科あるあるですが、
妊娠中の体を見れば、ある程度なんとなく、
その人のお産がスムーズか、スムーズでないかは予測できます(予想外もあります)。
つまりは、お産が始まる前にある程度は決まっている部分があるということです。
それが、産道に対して赤ちゃんがどういう方向になっているか、です。
正面から見てお腹が左右どちらかに偏っていれば、体の真ん中から真下に伸びた産道というトンネルに対してまっすぐ突入することは難しくなりますし
横から見てお腹が前に飛び出しすぎていれば、赤ちゃんの入る角度が産道の角度に合わなくなってしまいます。
細かく言えばきりがないですけど…
だからといって絶対生まれないというわけではなく、途中でさらっと直ってくれることもあったり、
何かの原因でお産が進まなければ陣痛促進剤を使ったり、
最後出てこなければ会陰切開をしたり、吸引分娩をしたり
それでも出てこなければ帝王切開したり、と
産婦人科医は何段階にも渡って対処していきます。
もちろん元気な赤ちゃんが無事に生まれることが大前提です。
・・・でもこれ、全部後手ですよね。
進まないから陣痛促進とか、出てこないから吸引分娩とか・・・
誤解しないでくださいね。それが悪いと言っているんじゃないです。
リスク回避のために帝王切開を選択するとか、それは産科医療には絶対必要です!
でも、そうならないように予防できれば、もっといいと思いませんか?
スムーズに事が進めば母子の負担も最小限で済みます。
前もってわかっているリスクをできる限りつぶしていけば、トラブルが起きる確率は減りますよね。
どんなに経験があっても、やってみなければわからないのがお産です。
でも、少なくとも産道に対して赤ちゃんがどう入っているかというのは、
スタート前なら変化させやすく、スタートしてしまってからでは対処が難しい問題です。(赤ちゃんに任せるしかない)
だからこそ、お産を担当する度に同じことを思ってしまうのです。
お産が始まる前に、体を整えておきたかったな、と。
妊娠中当院に通われた方や、産院での整体日に通ってくださった方の中には、お産がスムーズだったと話してくださる方が多いです。
そして産後が元気です。
やっている意味は十分あるな、と手伝わせていただいている私自身もよく感じます。
妊娠中かかわった方のお産を担当したい!というのが今の小さな野望です。
お産に限りませんが「予防」大切です。
健康な赤ちゃんを産み・健康に育児するためには健康な妊娠中が
健康な妊娠生活のためには妊娠前の体が大切です。
自分自身や大切な家族を守るためには、自分でリスク管理が必要な時代になってきたなと感じています。
これから妊娠・出産・育児を迎える一人でも多くの方に、このことが届きますように。